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アメリカの定番ハンバーガーのレシピ

粗挽き牛肉のパティを強火で焼き上げトースとしたバンズに挟むアメリカを代表するサンドイッチ。肉汁を閉じ込めるコツとクラシックなトッピングの組み合わせを再現する本格レシピを、歴史とともに紹介します。

アメリカの定番ハンバーガーのレシピ
Author
上の
郷土レシピ.com代表
30 調理時間
2人前 分量
約750kcal カロリー

材料

  • 牛粗挽き肉(脂肪率20〜30%) 300g
  • 塩 小さじ1/2
  • 黒こしょう 小さじ1/4
  • チェダーチーズ 2枚
  • ブリオッシュバンズ 2個
  • バター 大さじ1
  • レタス 2枚
  • トマト 1個
  • 玉ねぎ 1/4個
  • ピクルス 適量
  • マヨネーズ 大さじ2
  • ケチャップ 大さじ1
  • マスタード 小さじ1
  • フライドポテトまたはコールスロー 適量

ハンバーガー(Hamburger)はアメリカを代表するサンドイッチ料理で、牛の粗挽き肉に塩とこしょうだけを合わせて丸く成形したパティを鉄板または鋳鉄製のフライパンで強火で一気に焼き上げ、バターでトーストしたブリオッシュバンズにレタス・トマト・玉ねぎ・ピクルス・チェダーチーズとともに挟み、マスタード・ケチャップ・マヨネーズを合わせたソースをたっぷりと塗って食べる、シンプルな材料から生まれる圧倒的な満足感を持つアメリカの国民的料理です。ハンバーガーの最大の個性はパティの表面をメイラード反応で一気に焼き固めることで生まれる香ばしい焦げ目の旨みと、閉じ込められた肉汁が噛んだ瞬間に溢れ出す瞬間の官能的な満足感にあり、シンプルな材料だからこそ焼き方とパティの配合という基本的な技術が完成度のすべてを決定づけるという料理の本質を体現しています。ハンバーガーの決め手はパティを成形する際に中心を少し薄く押し込んで縁を厚めにする「くぼみ」を作ることで焼いたときに均一な厚さに仕上がることと、焼いている途中に絶対にパティを押しつぶさないことで肉汁を逃がさずにジューシーに仕上げることであり、この二つが揃って初めてアメリカのダイナーやグルメバーガーショップで職人が丁寧に仕上げる本場の味に近づきます。アメリカではハンバーガーは独立記念日(7月4日)のバーベキュー・スタジアムでの観戦・家族のガレージパーティーなど特別な日の象徴的な食べ物として愛されながら、同時に日常のランチ・ドライブスルーの夜食・週末の気軽な外食として老若男女すべての生活に根付いており、チーズバーガー・ベーコンバーガー・ダブルパティ・植物性パティなど無数のバリエーションを生み出し続けながらアメリカの食文化の自由と多様性を体現し続けている料理です。

ハンバーガーの作り方

◎パティを作る
牛の粗挽き肉(脂肪率20〜30%のもの)300gに塩小さじ1/2・黒こしょう小さじ1/4を加えてさっくりと混ぜる。混ぜすぎず二等分にして手でやさしく丸め、直径10〜11cmの円形に成形する。中心を親指で軽く押してくぼみを作り縁を少し厚めにする。ラップをかけて冷蔵庫で15分休ませる。(肉は練りすぎると固くなるため混ぜるのは最小限にとどめること。脂肪率が低すぎるとパサついてジューシーに仕上がらないため赤身と脂身のバランスが重要。くぼみを作ることで加熱による収縮を均一にして均等な厚さに仕上がる)

◎バンズをトーストする
ブリオッシュバンズ(なければ市販のバンズ)2個を横半分に切る。フライパンにバター大さじ1を熱し、バンズの切り口を下にして中火で1〜2分、薄いきつね色になるまでトーストする。(バンズをトーストすることで表面に膜ができてソースや肉汁でふやけるのを防ぐ。バターで焼くことで香ばしさとコクが格段に増す。焼き色は淡いきつね色程度にとどめ焦がさないこと)

◎パティを焼く
鋳鉄製のフライパンまたはグリルパンを強火で白煙が出るほど十分に熱する。油を引かずにパティを置き、動かさずに片面3〜4分焼く。表面に肉汁が滲み出てきたら裏返し、チェダーチーズ1枚をのせて蓋をしてさらに2〜3分焼く。(パティは絶対に押しつぶさないこと。押しつぶすと肉汁がすべて逃げてパサついたパティになる。裏返すのは一度だけ。チーズは裏返した後にのせて蓋をすることで蒸気でとろとろに溶ける。ミディアムの仕上がりを目指す場合は内部温度63℃が目安)

◎ソースを作る
マヨネーズ大さじ2・ケチャップ大さじ1・マスタード小さじ1・ピクルスのみじん切り大さじ1・玉ねぎのみじん切り小さじ1を合わせてよく混ぜる。(このソースは「バーガーソース」または「スペシャルソース」と呼ばれるアメリカのクラシックバーガーの定番。ピクルスの酸みと甘みがパティの旨みを引き立てる。千切りにしたピクルスをそのままトッピングするスタイルも定番)

◎組み立てる

アメリカの定番ハンバーガーの完成品 盛り付け画像

トーストしたバンズの下半分にソースをたっぷりと塗る。レタス1枚・トマトの輪切り1枚・玉ねぎの薄切りを重ね、パティをのせ、ピクルスを散らし、上のバンズにもソースを塗って被せて完成。フライドポテトまたはコールスローを添えるのがアメリカの定番スタイル。

料理の歴史と背景

ハンバーガーの起源については複数の説が存在しますが、最も広く受け入れられている説はドイツのハンブルクから移民したドイツ系アメリカ人が19世紀後半に持ち込んだ「ハンブルクステーキ」(粗挽き肉を成形して焼いた料理)がアメリカでバンズに挟まれる形に進化したというものです。1904年のセントルイス万博でバンズに挟んだ牛肉パティが販売されたことが「ハンバーガー」として公式に記録された最初期の事例とされており、その後アメリカ全土の鉄道沿いのダイナーや屋台で急速に普及しました。1940年代にマクドナルド兄弟がカリフォルニア州サンバーナーディーノで始めたドライブイン式のハンバーガーショップがレイ・クロックの手によってフランチャイズ展開されたことで、ハンバーガーはアメリカの高速道路文化・モータリゼーションと不可分な食文化として全国に定着し、20世紀後半には世界中にアメリカ文化の象徴として輸出されました。チェーン店の標準化されたハンバーガーが世界を席巻する一方で、1980年代以降はダニエル・ブールー・マリオ・バターリらシェフたちが高品質の牛肉とアルチザンバンズを使った「グルメバーガー」を提唱し、ハンバーガーを大衆食から料理の芸術へと再定義する動きが生まれました。

現代のアメリカにおいてハンバーガーは年間消費量が数十億個を超える国民食として定着しており、スーパーマーケットの精肉コーナーからミシュランの星付きレストランまであらゆる価格帯・あらゆるシーンで食べることができる最も民主的な料理のひとつです。近年はビヨンドミート・インポッシブルフーズなどの植物性代替肉を使ったハンバーガーが急成長しており、ヴィーガン・ベジタリアン向けの選択肢が大幅に広がるとともに環境負荷の低い食の選択としての評価も高まっています。スモッシュバーガー・アニマルスタイル・ダブルダブルなどアメリカ各地の名物バーガーは地域のアイデンティティと結びついた文化的存在として語られており、ハンバーガーをめぐる地域の誇りと議論はアメリカの食文化の多様性と活力を象徴しています。日本ではモスバーガー・フレッシュネスバーガー・シェイクシャックなど独自のグルメバーガー文化が発展しており、アメリカ式のクラシックなハンバーガーを提供する専門店も増加しています。肉汁溢れる焼きたてのパティとトーストしたバンズの組み合わせが生み出す圧倒的な満足感は、ハンバーガーが国境を越えて世界中の人々に愛され続ける普遍的な料理である理由を体現しています。

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