ラオスの定番ナムカオのレシピ
揚げて砕いたご飯にソムム(発酵ソーセージ)・ハーブ・ライムを和えるラオスの定番混ぜサラダ。パリパリの食感と酸み・旨みが重なる唯一無二の一皿の本格レシピを、歴史とともに紹介します。
材料
- ご飯 300g
- レッドカレーペースト 大さじ1
- すりおろしヤシ(なければパームシュガー) 大さじ2
- 塩 小さじ1/2
- サラダ油 揚げ油適量
- ソムム(なければネムまたは発酵ソーセージ) 150g
- ホムデン(小玉ねぎ) 3個
- 青ねぎ 3本
- パクチー ひとつかみ
- ミント ひとつかみ
- 乾燥エビ 大さじ2
- ライム 2個
- ナンプラー 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- レタスまたはキャベツ 適量
- 青唐辛子 適量
ナムカオ(ນໍ້າເຂົ້າ)はラオス語で「ご飯のサラダ」を意味するラオスを代表する混ぜサラダ料理で、ご飯にレッドカレーペーストとすりおろしヤシを混ぜて丸めて揚げた香ばしいライスボールを粗く崩し、ソムム(豚肉の発酵ソーセージ)・ホムデン(小玉ねぎ)・青ねぎ・パクチー・ミント・乾燥エビ・ライム果汁・ナンプラーとともに豪快に和えて仕上げる、パリパリの食感と発酵の旨み・ハーブの清涼感・ライムの酸みが一皿の中で複雑に重なり合う唯一無二の料理です。揚げたご飯の香ばしさとソムムの発酵の酸みと旨みが溶け合うことで生まれる複雑な美味しさはラオス料理の中でも特に個性的であり、カンボジアのクレームやベトナムの生春巻きと同じ東南アジアのハーブをたっぷり使って手で包みながら食べるスタイルの料理でありながら、揚げご飯という独創的な主体によってラオスにしか存在しない別格の食体験を実現しています。ナムカオの決め手は揚げたてのライスボールを食べる直前に崩して和えることで生まれるパリパリとしっとりが共存する食感の対比と、ソムムの乳酸発酵の酸みがライムの酸みと重なることで生まれる多層的な酸味の豊かさであり、この二つが揃って初めて本場ビエンチャンの食堂やナムカオ専門屋台の味に近づきます。レタスやキャベツの葉に包んで食べるのがラオスの伝統的なスタイルで、手で包みながら食べることで口の中で食感と香りが次々と変化する豊かな食体験が生まれます。ラオスを訪れた外国人旅行者がその独創性に驚き、帰国後も忘れられない味として語り続ける料理として国際的な評価も高まっています。
ナムカオの作り方
◎ライスボールを作る
温かいご飯300g・レッドカレーペースト大さじ1・すりおろしヤシ(なければパームシュガー小さじ1)大さじ2・塩小さじ1/2をボウルに合わせてよく混ぜる。手で直径5cm程度の球状に丸め、ラップをかけて15分おく。(ご飯は炊きたてより少し冷ましたものが丸めやすい。レッドカレーペーストはライスボールに香りと色をつける役割を担う。ヤシを加えることで揚げた後の食感がより香ばしくなる)
◎ライスボールを揚げる
フライパンまたは鍋にサラダ油を深さ3cm程度入れて170℃に熱する。ライスボールを静かに入れ、転がしながら全体がきつね色になるまで5〜6分揚げる。油を切ってバットに並べ粗熱を取る。(油の温度が低いとご飯が油を吸いすぎるため、必ず170℃を保つこと。揚げたてはまだ柔らかいが冷めるとパリパリになる。完全に冷ます前に崩すと食感が均一にならないので粗熱が取れるまで待つこと)
◎ソムムを準備する
ソムム(ラオスの発酵豚ソーセージ・なければベトナムのネムまたは市販の発酵ソーセージ)150gをフライパンで軽く焼き、粗く刻む。(ソムムはラオスの乳酸発酵ソーセージで豚肉ともち米を合わせて発酵させたもの。独特の酸みとコクがナムカオの風味の核心を担う。日本ではラオス食材店やベトナム食材店で入手できる。代用品でも十分美味しく作れる)
◎薬味を準備する
ホムデン(小玉ねぎ)3個を薄切りにする。青ねぎ3本を小口切りにする。パクチーひとつかみを粗く刻む。ミントひとつかみを葉を摘む。乾燥エビ大さじ2をフライパンで乾煎りして香ばしく仕上げる。ライム2個を搾ってライム果汁大さじ3を用意する。
◎和える
粗熱の取れたライスボールを手で粗く崩してボウルに入れる。ソムム・ホムデン・青ねぎ・パクチー・ミント・乾燥エビを加え、ナンプラー大さじ1・ライム果汁大さじ3・砂糖小さじ1を回しかけて全体を大きく和える。(和えるのは食べる直前に行うこと。時間が経つとライスボールの食感が失われる。ライムの酸みとナンプラーの塩気のバランスを味見しながら調整すること)
◎盛り付け

大皿にレタスまたはキャベツの葉を広げ、ナムカオを盛る。追加のミント・パクチー・スライスした青唐辛子・ライムのくし切りを添えて完成。葉に包んで手で食べるのがラオスの伝統スタイル。
料理の歴史と背景
ナムカオの起源はビエンチャンを中心としたラオス中部の食文化に求められます。もち米を主食とするラオスでは余ったご飯を揚げて保存食や軽食として活用する習慣が古くからあり、その揚げご飯にソムムやハーブを和えるという組み合わせがいつしかナムカオという独自の料理として確立されたとされています。ソムムはラオスとタイ東北部に共通する乳酸発酵ソーセージであり、高温多湿の気候の中で豚肉ともち米を発酵させて保存性と旨みを高めるという知恵から生まれた食品です。ナムカオはこのソムムの発酵の旨みと揚げご飯の香ばしさを組み合わせるという着想の独創性において、ラオスの食文化の豊かな創造性を体現する料理として位置づけられています。ビエンチャンの市場でナムカオ専門の屋台が並ぶ光景は20世紀中頃から見られるようになり、現在では首都の代表的なファストフードとして市民に親しまれています。
現代のラオスにおいてナムカオはビエンチャンの市場・食堂・屋台で朝食や昼食として日常的に食べることができ、特にタラートサオ(朝市)周辺のナムカオ屋台には地元民が毎朝列をつくる光景が見られます。ラオスを訪れた外国人旅行者の間でもナムカオはラオス料理の中で最も印象に残る料理のひとつとして語られることが多く、揚げご飯という独創的な主体と発酵ソーセージの旨み・大量のハーブが一皿で体験できる料理としての完成度の高さが国際的なフードメディアでも高く評価されています。日本ではラオス料理専門店や東南アジア料理イベントでナムカオを提供する機会が増えており、パリパリとした食感と酸み・旨み・清涼感が重なる複雑な美味しさは、唐揚げや和え物に親しんだ日本人の味覚にも新鮮な驚きをもたらす料理として注目が高まっています。
このレシピは役に立ちましたか?サイトの継続運営への応援をお待ちしています。