タイの定番ヤムウンセンのレシピ
春雨・えび・豚ひき肉にライムとナンプラーの爽快なドレッシングを和えるタイの定番サラダ。辛酸っぱくて箸が止まらない本格レシピです。
材料
- 乾燥春雨 80g
- えび(殻むき) 8尾
- 豚ひき肉 100g
- しめじ(またはエリンギ) 80g
- セロリ 1本
- シャロット(または赤玉ねぎ1/4個) 2個
- ミニトマト 6個
- 青唐辛子 2〜3本
- ライム 2個
- ナンプラー 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- パクチー 適量
- フライドシャロット 適量
ヤムウンセン(ยำวุ้นเส้น)は「春雨のサラダ」を意味するタイのヤム(和え物サラダ)料理のひとつで、バンコクの食堂から地方の屋台まで全土で愛される定番の一皿です。タイ料理の「ヤム」はドレッシングで和えるスタイルの料理を指し、辛さ・酸味・甘み・旨みの四つの味が高いレベルで同時に存在することが特徴です。ヤムウンセンはその中でも特に春雨がドレッシングをたっぷり吸い込んでくれるため、一口食べるとライムとナンプラーの爽快な風味が口いっぱいに広がります。えび・豚ひき肉・きのこ・セロリが入った具沢山の構成は、サラダでありながら十分な満足感を与えてくれます。冷たくして食べても温かいまま食べても美味しく、タイではご飯のおかずとしてもビールのつまみとしても広く親しまれています。
ヤムウンセンの作り方
◎春雨を戻す
乾燥春雨80gをたっぷりの水に5〜10分浸けてやわらかく戻す。沸騰した湯で1〜2分ゆでて冷水にとり、水気をよく切って食べやすい長さに切る。(春雨はゆですぎると切れやすくなり食感が失われる。少し芯が残る程度でゆで上げて冷水でしめると、ドレッシングを吸ってちょうどよい食感になる)
◎えびと豚ひき肉をゆでる
小鍋に湯を沸かし、殻をむいたえびを1〜2分ゆでて取り出す。続いて豚ひき肉を加えてほぐしながらゆで、火が通ったらザルに上げて水気を切る。(えびは火を通しすぎると縮んで固くなる。色が変わった瞬間に引き上げるのが理想。ゆで汁はドレッシングに少量使えるので捨てずにおく)
◎きのこをゆでる
しめじ(またはエリンギ)を食べやすくほぐし、沸騰した湯で1分ほどさっとゆでて冷水にとる。(きのこはゆですぎず食感を残すことがポイント。生のまま使うレシピもあるが、ひと手間かけてゆでることで旨みが引き出される)
◎ドレッシングを作る
ライム果汁大さじ3・ナンプラー大さじ2・砂糖大さじ1・刻んだ青唐辛子2〜3本を混ぜ合わせ、砂糖が溶けるまでよく混ぜる。(ライム・ナンプラー・砂糖の比率がヤムの美味しさを決める黄金バランス。辛さは青唐辛子の量で調節する。酸味が強い場合は砂糖を足し、塩気が足りない場合はナンプラーを加えて整える)
◎和える
大きめのボウルに春雨・えび・豚ひき肉・きのこ・斜め薄切りにしたセロリ・薄切りにしたシャロット(または赤玉ねぎ)・ミニトマトを入れる。ドレッシングを回しかけてさっくりと和える。(和えてすぐに食べると春雨がドレッシングをまだ吸っていないため、5分ほどおいてから食べるとより味が馴染む。ただし長く置きすぎると春雨がふやけてしまうので注意)
◎盛り付け

器に盛り、パクチーをたっぷりのせ、フライドシャロットを散らして完成。好みで追加の青唐辛子とライムのくし切りを添える。
料理の歴史と背景
ヤムウンセンはタイのヤム料理の中でも比較的新しい料理で、中国からタイに持ち込まれた緑豆春雨がタイの食文化に取り込まれて生まれたとされています。春雨自体は中国南部・雲南省を起源とする食材で、タイには華人移民とともに渡ってきました。ナンプラーとライムを使ったタイ独自のドレッシングと組み合わさることで、中国の春雨料理とも日本の春雨サラダとも異なる、タイらしい酸辛い一皿として定着しました。20世紀以降、バンコクの屋台文化が発展するとともにヤムウンセンは庶民の食卓に広く浸透し、今日では家庭料理の定番として親しまれています。
タイのヤム料理は「辛・酸・甘・旨の四味の調和」という哲学を体現するジャンルであり、ヤムウンセンはその入門として最も作りやすい料理のひとつです。具材のバリエーションは非常に豊富で、えびと豚ひき肉の組み合わせが最もポピュラーですが、イカ・ホタテ・ゆで卵・揚げ豆腐を加えるアレンジも広く見られます。また屋台によってはセロリの代わりにきゅうりや青マンゴーを使うなど、地域や季節によって具材が変わるのもヤム文化の豊かさを示しています。日本でも本格的なタイ料理店ではメニューに載ることが多く、パクチーとライムの香りを前面に出したそのさっぱりとした味わいは、脂っこい料理が続いたときのリセットとして愛されています。食材が手軽に揃い、火を使う工程が最小限で済むヤムウンセンは、家庭でタイ料理に挑戦する際の最良の入り口のひとつです。
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