タイの定番カオパットのレシピ
ナンプラーとジャスミンライスの香りが食欲をそそるタイの国民的炒めご飯。目玉焼き・ライム・プリックナンプラーとともに楽しむ本格レシピです。
材料
- 冷やジャスミンライス 2合分
- 鶏もも肉 150g
- 卵 2個
- にんにく 2片
- 青ねぎ 2本
- ナンプラー 大さじ1.5
- オイスターソース 大さじ1
- 砂糖 小さじ1/2
- 白こしょう 少々
- サラダ油 大さじ2
- きゅうり 1/3本
- トマト 1/2個
- ライム 1/2個
- プリック・ナムプラー(好みで) 適量
カオパット(ข้าวผัด)は「炒めたご飯」を意味するタイの定番炒めご飯で、バンコクの屋台から地方の食堂まで、タイ全土で朝から夜まで食べられる最もポピュラーな一皿のひとつです。チャーハンとよく比較されますが、ナンプラーの発酵した旨みとバジルの清涼感、ライムの酸味を絡めるスタイルはタイ独自の個性を持ちます。シンプルな材料でありながら火加減と調味のタイミングがすべてを左右する料理で、屋台の料理人が猛烈な火力で一気に仕上げるあの香ばしさ——「鍋の薫り」と呼ばれる焦げ目の香り——を家庭でいかに再現するかが腕の見せどころです。
カオパットの作り方
◎材料を準備する
前日から冷蔵庫で冷やしておいたジャスミンライスを室温に戻す。鶏もも肉は小さめの一口大に切る。にんにく2片を粗みじんに切り、卵2個は溶いておく。青ねぎは小口切りにする。(冷やご飯は水分が抜けてパラパラに仕上がる最大の条件。炊きたての場合は広げてうちわで冷ますか、冷蔵庫で1時間以上冷やすとよい)
◎にんにくを炒める
ウォックまたはフライパンを強火で十分に熱し、サラダ油大さじ2を加える。にんにくを入れて30秒ほど炒め、香りを引き出す。(油を入れる前にウォックを空焼きして十分に熱しておくことが焦げつきを防ぎパラパラに仕上げるための重要な準備。煙が出るくらいが理想の温度)
◎鶏肉を炒める
鶏肉を加えて強火のまま2〜3分炒め、表面に焼き色をつける。(鶏肉を入れたらすぐに動かさず、30秒ほどそのままにして焼き色をつけてから炒め始めると香ばしさが増す)
◎卵を加える
鶏肉を端に寄せ、空いたスペースに溶き卵を流し入れる。半熟の状態でご飯と絡めるように大きく混ぜる。(卵を完全に固めてしまう前にご飯と混ぜ合わせることで、ご飯の粒ひとつひとつに卵がコーティングされてパラパラになる)
◎ご飯を加えて炒める
冷やご飯を加えて強火のまま木べらで押しつぶしながらほぐし、全体を2〜3分炒め合わせる。ご飯がパラパラになり、ウォックの底に軽く焦げ目がつくくらいまで炒める。(この「少し焦がす」感覚が屋台の香ばしさを生む鍵。焦げすぎないよう絶えず動かしながらも、ウォックへの接触時間を意識する)
◎調味する
ナンプラー大さじ1.5・オイスターソース大さじ1・砂糖小さじ1/2・白こしょう少々を加えてさっと炒め合わせる。青ねぎを加えてひと混ぜし、火を止める。(調味料は一気に加えて素早く炒め合わせること。長く炒めすぎるとナンプラーの香りが飛んでしまう)
◎盛り付け

器に盛り、きゅうりの薄切り・トマトのくし切り・ライムのくし切りを添える。好みでプリック・ナムプラー(刻み唐辛子のナンプラー漬け)を添えて完成。
料理の歴史と背景
カオパットの起源は中国の炒飯文化にあるとされており、タイに渡った華人移民が持ち込んだ炒め調理の技法がタイの食材・調味料と融合して独自の進化を遂げたものと考えられています。タイのカオパットが中国の炒飯と決定的に異なるのはナンプラーを使う点で、大豆由来の醤油文化ではなく魚醤文化のタイらしい発酵の旨みがベースになっています。20世紀前半には屋台料理として庶民の食文化に完全に定着し、残りご飯を無駄にしない生活の知恵としても広く親しまれてきました。
現在のタイでは、カオパットは具材の種類によってカオパット・ガイ(鶏肉)・カオパット・ムー(豚肉)・カオパット・タレー(シーフード)・カオパット・プー(カニ)など細かく名前が分かれており、特にカオパット・プーはバンコクの高級シーフードレストランでも供される上質な一皿として位置づけられています。屋台では注文を受けてから一人前ずつウォックで素早く仕上げるスタイルが基本で、調理時間は3〜4分。この潔いスピードと香ばしさこそがタイの屋台文化の真髄であり、カオパットはその象徴的な料理です。日本でも本格的なタイ料理店では必ずメニューに並ぶ定番となっており、パッタイと並んでタイ料理の入門として多くの人に親しまれています。
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