タイの定番カオマンガイのレシピ
鶏の旨みをたっぷり吸い込んだジャスミンライスと、しっとりゆで鶏の黄金コンビ。タレの作り方から鶏の茹で方まで、本格的な自宅レシピを紹介します。
材料
- 鶏もも肉 2枚(約400g)
- ジャスミンライス 2合
- 生姜 1かけ(ゆで用)+1かけ(炊飯用)+小さじ1(タレ用)
- にんにく 3片(ゆで用2片・炊飯用1片)+小さじ1/2(タレ用)
- 塩 小さじ1(ゆで用)+少々(炊飯用・スープ用)
- ナンプラー 少々
- 白こしょう 少々
- 青ねぎ 2本
- きゅうり 1/2本
- パクチー 適量
- 豆味噌 大さじ1
- 醤油(薄口) 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
カオマンガイ(ข้าวมันไก่)は「鶏の脂で炊いたご飯」を意味し、タイ全土で朝から夜まで食べられる国民食のひとつです。鶏もも肉をじっくりゆでたスープでジャスミンライスを炊き上げ、しっとりやわらかいゆで鶏をのせてタレをかけるだけというシンプルな構成ながら、スープの旨みを吸い込んだ米と鶏肉の一体感は格別です。味の決め手は生姜・にんにく・豆味噌・醤油をベースにしたタレで、このソースのバランスが店ごとの個性を生み出します。タイのカオマンガイ専門店は朝早くから行列ができ、昼には売り切れてしまうことも珍しくありません。
カオマンガイの作り方
◎鶏肉をゆでる
鍋にたっぷりの水を沸かし、鶏もも肉・潰したにんにく2片・薄切り生姜3枚・塩小さじ1を加える。沸騰したら弱火にし、蓋をして15〜18分静かにゆでる。火を止めてそのまま10分余熱で火を通す。(ぐらぐら沸騰させると肉が固くなる。弱火でゆっくり火を入れることがしっとりした食感の絶対条件)
◎スープを整える
鶏肉を取り出したゆで汁をそのままスープとして使う。塩・ナンプラー各少々で味を調え、白こしょうをひとふりする。小口切りにした青ねぎを加えて仕上げスープにする。(このスープがカオマンガイの脇役にして重要な一品。旨みが凝縮しているので余分な調味はせず、シンプルに仕上げるのがよい)
◎ご飯を炊く
ジャスミンライス2合を研いで水気を切り、炊飯器に入れる。水の代わりにゆで汁(スープ)を同量加え、薄切り生姜2枚・潰したにんにく1片・塩少々を加えて通常通りに炊く。(スープで炊くことで米に鶏の旨みが移り、カオマンガイ独特の風味豊かなご飯になる。生姜とにんにくは炊き上がったら取り出す)
◎タレを作る
豆味噌大さじ1・醤油大さじ1・オイスターソース大さじ1・砂糖小さじ1・すりおろし生姜小さじ1・すりおろしにんにく小さじ1/2を混ぜ合わせ、ゆで汁大さじ2で伸ばす。(このタレがカオマンガイの味の核心。辛みが欲しい場合は刻んだ青唐辛子を加える。醤油は薄口を使うと色が美しく仕上がる)
◎盛り付け

炊き上がったご飯を器に盛り、薄切りにした鶏もも肉をのせる。きゅうりの薄切りとパクチーを添え、タレを鶏肉にたっぷりかけて完成。スープは別の椀に注いで一緒に出す。
料理の歴史と背景
カオマンガイのルーツは中国・海南島の移民料理「海南チキンライス」に求められます。20世紀初頭、海南省からタイに渡った華人移民が故郷の料理をタイの食材・食文化に合わせて変化させたものがカオマンガイであり、隣国シンガポールのチキンライスとは「兄弟料理」の関係にあります。シンガポール版がパンダンリーフやチキンオイルを使った濃厚な仕上がりなのに対し、タイのカオマンガイはよりあっさりとした味わいで、豆味噌ベースのタレが独自の発展を遂げた点が大きな違いです。
タイでは「カオマンガイ屋台」という専門業態が成立するほど愛されており、バンコクをはじめ地方都市でも専門店が軒を連ねています。注文するとご飯・鶏肉・スープ・タレがセットで素早く提供される合理的なスタイルは、忙しい朝食や昼食にぴったりとして働く人々に支持されてきました。使う鶏の部位・タレの配合・スープの濃さは店によって異なり、地元の常連客はそのわずかな違いに熱いこだわりを持ちます。シンプルであるがゆえに誤魔化しが利かない料理であり、良質な鶏肉とスープの丁寧な仕込みがすべてを左右する、職人気質の一皿です。
このレシピは役に立ちましたか?サイトの継続運営への応援をお待ちしています。