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マレーシアの定番サテーのレシピ

ターメリックとレモングラスを効かせたスパイスタレに漬け込み炭火で焼き上げる、マレーシアを代表する串焼き料理。濃厚なピーナッツソースとともに楽しむ本格レシピを、歴史とともに紹介します。

マレーシアの定番サテーのレシピ
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上の
郷土レシピ.com代表
35 調理時間
2人前 分量
約490kcal カロリー

材料

  • 鶏もも肉または牛肉 300g
  • レモングラス 3本(漬けダレ用2本・ソース用1本)
  • ガランガル 10g
  • ホムデン(小玉ねぎ) 7個(漬けダレ用4個・ソース用3個)
  • ニンニク 5片(漬けダレ用3片・ソース用2片)
  • ターメリックパウダー 小さじ1
  • コリアンダーパウダー 小さじ1
  • クミンパウダー 小さじ1/2
  • 砂糖 大さじ3(漬けダレ用大さじ1・ソース用大さじ2)
  • 塩 小さじ1
  • サラダ油 大さじ3
  • 乾燥赤唐辛子 5本
  • ピーナッツバター(無糖・粒なし) 大さじ4
  • ココナッツミルク 150ml
  • ナンプラー 大さじ1
  • タマリンドペースト 大さじ1
  • 水 100ml
  • 赤玉ねぎ・きゅうり 各適量

サテー(Satay)はマレーシアを代表する串焼き料理で、ターメリック・レモングラス・ガランガル・コリアンダー・クミンを合わせたスパイスタレに鶏肉または牛肉・羊肉を漬け込み、竹串に刺して炭火の上でじっくりと焼き上げることで外側はスパイスが香ばしくカラメル化した焦げ目をまとい内側はしっとりとジューシーに仕上がる、マレーシア全土のホーカーセンター・屋台・レストランで老若男女に愛される国民的料理です。サテーの最大の個性は串焼き本体のスパイスの香ばしさと、ピーナッツ・ココナッツミルク・唐辛子・レモングラスを合わせて煮詰めた濃厚なサテーソース(ソースカチャン)との組み合わせにあり、香ばしく焼けた肉をたっぷりの濃厚ピーナッツソースに浸けて食べることで生まれる甘み・旨み・スパイスの香りの一体感はマレーシア料理の中でも最も普遍的な美味しさとして世界中の食通から高い評価を受けています。サテーの決め手は漬けダレに含まれるターメリックとレモングラスが炭火の熱でじっくりとカラメル化することで生まれるスパイスの香ばしい焦げ目の甘みと、ピーナッツの脂肪分とココナッツミルクのコクが溶け合った濃厚なサテーソースの深みであり、この二つが揃って初めて本場クアラルンプールやカジャンのサテー専門店の味に近づきます。マレーシアではサテーは祝いの席・ラマダン明けの食事・家族の集まりなど特別な日の料理として愛されており、炭火を囲んで串を手に取りながら食べる共食の喜びとともにマレーシア人のアイデンティティに深く結びついた料理として世代を超えて受け継がれています。インドネシアのサテもほぼ同じ料理であり両国で国民食として親しまれていますが、マレーシア版はココナッツミルクを豊富に使った濃厚なピーナッツソースとケトゥパット(圧搾したひし形のご飯)を添えるスタイルが際立った個性として知られています。

サテーの作り方

◎漬けダレを作る
レモングラス(白い部分)2本を薄切りにし、ガランガル10gをスライスする。ホムデン(小玉ねぎ)4個・ニンニク3片とともにミキサーまたはすり鉢でペースト状にする。ターメリックパウダー小さじ1・コリアンダーパウダー小さじ1・クミンパウダー小さじ1/2・砂糖大さじ1・塩小さじ1・サラダ油大さじ1を加えてよく混ぜ合わせる。(ターメリックが肉を鮮やかな黄金色に染め上げ、焼いたときの色づきと香ばしさを決定づける。スパイスは炒めてから使うとより香りが引き立つが、漬けダレに直接加えても十分美味しく仕上がる)

◎肉を漬け込む
鶏もも肉または牛肉300gを1.5cm角の一口大に切る。漬けダレを全体によく揉み込み、密閉袋またはボウルにラップをかけて冷蔵庫で最低2時間、できれば一晩置く。漬け込んだ肉を竹串(水に30分浸けて焦げ防止にしたもの)に3〜4切れずつ刺す。(肉は同じ大きさに切りそろえることで均一に火が通る。竹串を水に浸けておくと焼いたときに焦げにくくなる。一晩漬け込むことでスパイスが肉の内部まで浸透して格段に風味豊かに仕上がる)

◎ピーナッツソースを作る
乾燥赤唐辛子5本(水で戻す)・レモングラス1本(白い部分)・ホムデン3個・ニンニク2片をミキサーでペースト状にする。鍋にサラダ油大さじ2を熱してペーストを5分炒め、ピーナッツバター(無糖・粒なし)大さじ4・ココナッツミルク150ml・砂糖大さじ2・ナンプラー大さじ1・タマリンドペースト大さじ1・水100mlを加えてとろみがつくまで弱火で10分煮込む。(ピーナッツソースはサテーの命であり手を抜けない工程。市販のピーナッツバターを使うと手軽に作れる。とろみが強すぎる場合は水を足して調整すること。冷蔵で3日間保存できる)

◎焼き上げる
魚焼きグリルまたはフライパンを強火でしっかり熱する。サテー串を並べて片面2〜3分ずつ、全面に焼き色がつくまで焼く。途中でサラダ油を薄く塗ると色づきが美しくなる。(炭火の場合は遠火でじっくり焼くと外はカリッと中はしっとりに仕上がる。焼きながら残った漬けダレを塗り重ねると香ばしさが増す。焼きすぎると肉が固くなるので焦げ目がついたら素早く返すこと)

◎盛り付け

マレーシアの定番サテーの完成品 盛り付け画像

串のまま皿に並べ、ピーナッツソースを小鍋または深皿に入れて添える。生の赤玉ねぎのくし切り・きゅうりの輪切り・ケトゥパット(なければご飯)を添えるのがマレーシアの定番スタイル。

料理の歴史と背景

サテーの起源については諸説ありますが、18〜19世紀にアラブ・インド・中国の商人がマレー半島に持ち込んだ串焼き料理の文化と、マレー半島在来のスパイス文化・ココナッツミルク料理文化が融合することで現在の形に発展したとされています。特にインドのシシュケバブやアラブの串焼き料理との共通点が指摘されており、イスラム教の商人がマレー半島に豚肉を使わない串焼き料理を持ち込んだことがサテー誕生の契機となったという説が有力です。マレー半島でサテーが広く普及したのは19世紀後半から20世紀初頭にかけてのことで、屋台文化の発展とともにジャワ島からマレー半島に渡ったジャワ系移民がサテーの普及に重要な役割を果たしたとされています。マレーシアのセランゴール州カジャン市はサテーの聖地として知られており「カジャンサテー」は本場の味として全国に名を馳せ、今日もカジャンには数十年の歴史を持つサテー専門店が軒を連ねています。

現代のマレーシアにおいてサテーはクアラルンプール・ペナン・ジョホールバルなど全国のホーカーセンターや屋台で夕暮れ時から深夜にかけて提供され、炭火の煙とスパイスの香りが漂う屋台の前で串を手に取りながら立ち食いするスタイルはマレーシアの夜の食文化を象徴する光景として国内外の旅行者に親しまれています。1989年にクアラルンプールで開催されたコモンウェルスゲームズの際にサテーがマレーシアを代表する料理として国際的に紹介されたことを機に世界的な知名度が急上昇し、現在では世界各国のマレーシア・インドネシア料理店の定番メニューとして定着しています。日本ではマレーシア料理専門店・東南アジア料理イベント・一部のスーパーでサテーソースが販売されるようになっており、串焼き文化に親しんだ日本人にも直感的に理解しやすい料理として高い人気を誇っています。

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